2006年ドイツ・ワールドカップは、イタリアにもたらされました(朝日新聞)。

ワールドカップ公式フォトサイトより掲載)
勝戦は、まったく息を抜けない戦いでした。ジダンの退場は、残念でしたが、それ以外は、決勝戦にふさわしいゲームでした。

優勝したイタリアの守備が鉄壁なのは、伝統ですが、今回のチームは攻撃的でした。そして場面・場面に応じて攻撃と守備に戦術を使い分けることの出来る大人のチームでした。このことは以前にも書いた通りです

名将リッピ監督の下、かんぬきの門番ブッフョン、守備とチームの要キャプテン・カンナバーロ、攻撃の指揮官ピルロ、そしてラッキーボーイのグロッソなど役者が揃っていました。チームにまったくすきがないのは、決勝のPK戦でも現れていましたね。最高の監督・選手・チームに勝利の女神が微笑んだわけです。

一方、フランスもよく健闘したと思います。今大会のMVPには、引退するジデニーヌ・ジダンが選ばれました(ワールドカップ公式サイト)。文字通りチームの中心として決勝までチームを牽引していましたね。ただ、ジダンの他にも、今大会では、FWアンリ、ヴィエイラマケレレテュラムバルデスなどヴェテラン選手達が、それぞれすばらしい働きをしました。そこにリュベリやマルーダなどの若手が、チームに勢いを吹き込みました。

正直言って、僕は、フランスはブラジルに敗れるだろうと予想していました。しかし、フランスは1点先取して、堂々逃げ切りました。あの史上最強のブラジルが、何も出来なかったですね。

1ヶ月にわたって戦われるワールドカップを勝ち抜くのは、本当にむずかしいことです。選手やチームは様々なプレッシャーに直面します。
ワールドカップは、まさに平和時の代替戦争のようです。だからこそ、ここで優勝するチームは、すべてにおいて最高の条件が揃っていないと勝ち抜くことができないのだと思います。

私たちサッカーファンに、多くの喜びをもたらしてくれたワールドカップもこうして、無事幕を閉じました(読売新聞)。