安倍自民党、大敗北

朝日新聞より)

第21回参議院選挙は30日午前に開票を終了し、改選121議席がすべて確定した。民主党は改選過半数にあと一歩に迫る60議席に達した。非改選や他の野党と野党共闘の当選者を合わせた野党勢力は、過半数を20議席以上回った(朝日新聞)。

年金問題も、閣僚のカネや発言問題も、安倍首相の直接責任ではありません。しかし僕は、いままで何度も申し上げてきましたが、安倍内閣には、戦略が見えないと思うのです。「美しい国、日本」じゃ、具体的に何をしたいのか、全く国民に見えてきません。また、選挙スローガンとしてさかんに「改革か退行か?」なんてスローガンを連呼していましたが、これも上滑りで、言葉に重みが感じられないばかりか、ピントがぼけています。選挙敗戦直後は、さすがに「美しい国」発言は影を潜めましたが、なお自分の改革路線は正しいとのたまうあたりは、ちょっと...

少なくても、政権が安定するまでは、小泉路線を明確に継承すれば良かったのです。そうすれば、明確に改革を実行しているというメッセージが伝わったように思います。しかし、相次ぐ閣僚のスキャンダルで、安倍さんは、自らの責任を給与返還という形で明確にするばかりで、何をしたいのかが不明瞭でした。こうした点も、僕にとっては、かえって”おぼっちゃん”的すぎて、総理大臣として、信頼するに足りません。この大敗を受けて辞任しないのは、日本の政権運営を安定させるために、せめてもの責任の取り方だと思います。

その一方で、小沢民主党代表は、文字通り、”命がけ”で戦ったのです。戦略的にも、年金問題が噴出する中で、”生活が一番”というスローガンを掲げ、そのメッセージがより国民一人一人の心に響きました。今後、本当の二大政党に向けて、民主党の実行力が試されます。ここでも、小沢さんには期待が持てます。論客としてはともかく、代表としては、頭でっかちで、経験の浅い前・前原代表に比べ、小沢さんは、実際に政治の中核でリーダーシップを発揮した経験があります。二大政党への橋渡役しとしては、理想的な人物であると私は考えています。まさに歴史が、彼を選んだのです。

こうして、適正な競争原理が政治世界で働くのも、長いスパンで見れば、日本にとって良いことなのです。僕は、今回の結果は、我々国民にとっても、どちらが勝ったか、という以上に良いことだと考えています。

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